ブロッコリー

今が旬のブロッコリーは栄養豊富、中でもビタミンやミネラル含有量の面では野菜の中でもトップクラスです。

サラダ、和え物、炒め物、主菜のつけ合わせ、お弁当の彩りにと何かと活躍の場が多い野菜です。

両病院でブロッコリー入りの料理を数えてみたら、共に12回。ただ、入院日数はA病院は約一ヶ月、B病院は2ヶ月ですから圧倒的にA病院の方が多い事になります。その内訳は主菜のつけ合わせがA:7回、B:5回、サラダや炒め物に混ぜたのはA:3回、B:4回、ブロッコリーがメインの料理はそれぞれ2回、3回でした。

ブロッコリーの料理といえば、料理研究家小林カツ代さんがお弁当用に手間いらずの料理として紹介された「ブロッコリーのお浸し」が条件反射のように出てきます。

茹でたブロッコリーをザルにあげて水気をきり熱いうちに薄口醤油と酒をふりかけて調味し、鰹節をまぶすというものです。簡単な割に美味しくてとても気に入り、当時中学生だった息子のお弁当にもよく入れていました。

ある時、息子が事も無げに口にした言葉を忘れることはできません。「池田君の弁当は確かに栄養のバランスはとれているかもしれんけど、まずそうやね」と友だちに言われたと。

いつも弁当箱は空になっていたので、決して不満を口に出したのではないと思いたいのですが、「美味しさ」より「栄養バランス」優先だった当時の私へのささやかな異議申し立てだったのかも知れません。

考えてみれば、子供の弁当の必須アイテムともいえるウインナーソーセージや唐揚げもなく、ブロッコリーが幅をきかせた弁当は視覚的にもインパクトがあったのでしょう。

今どきの「キャラ弁」とは全く質の異なるインパクトですが。

手術した翌日の夕食です。右手は健全でも左手が不自由だとこんな乱れた文字と投げやりなイラストになります。

主菜は野菜と鶏肉の「卵とじ」。ご飯の上にのせると親子丼になります。サラダはブロッコリーにツナをまとわせた、マヨネーズ味。

串刺しフルーツも手術後であることがわかります。

「ささ身和え」となっていますが、量的にはブロッコリーの方が多かったです。

おろし大根とレモンは、さんまを盛った皿にのせてもよいと思うのですが、A病院らしい盛り方です。

ブロッコリーの名前が前面に出た「ブロッコリーの辛子和え」。蒲鉾が入るときれいです。

「炊き合わせ」を運んだ方が「はい、おでんですよ」と言われた通り、本当におでんみたいでした。

ブロッコリーのゴママヨネーズ和え」。ブロッコリーはこの時だけでなく、全般に茹で過ぎの傾向があります。

名前は「ツナサラダ」ですが、どう見ても「ブロッコリーサラダ」です。

主菜は前の「炊き合わせ」と全く同じですが、これはうれしいリピート料理です。

くどいようですが、小林カツ代流「ブロッコリーのお浸し」は今でもお助け料理としてよく食卓にのぼります。

だまされたと思って作ってみませんか。