様々な韓国の料理を通して、韓国料理の特徴をみてきましたが、韓国料理を語るのに外せない薬念(ヤンニョム)という言葉がどこにも出てこなかったので、少し補足します。
薬念は焼肉などに下味をつける他、キムチ、チゲ、ナムルなど様々な料理に使用されます。
「薬念」は各種調味料や薬味・香辛料の総称で、5味を基本とした調味料(塩・醤油・酢・砂糖・コチュジャン・塩辛等)と薬味・香辛料(ニンニク・唐辛子・生姜・ごま油・ごま・ネギ・山椒等)を組み合わせると韓国ならではの複合的な味のハーモニーが生まれます。
1つの料理に何種類もの薬念を使うので、料理を美味しくするだけでなく、素材が持っていない栄養素もプラスすることにもなります。
「薬念」を用いて、「体に良い薬になりますように」と念じて作る美味しくて栄養のバランスが良い料理は、体の薬になりますから「薬念」はまさに「薬食同源」の思想を体現したものだといえます。
以上で、韓国の料理は終わります。最後まで見ていただいた方
감사합니다(カムサハムニダ)
次回から、料理数、調味の点で韓国とは対極にあるとも言えそうなイギリスです。