今回から浙江省(せっこうしょう)の料理に入ります。
浙江省は中国の東方中部にあり、北は江蘇省と上海市、西は安徽省と江西省、南は福建省に接し、東側は東シナ海に面しており多彩な海産物が獲れます。気候は温暖で降水量が多く山の幸にも恵まれ、さらに川や湖の恵みなど、多種多様な食材が揃い日本と似ているような気がします。
中国料理というと、様々な調味料・香辛料を組み合わせた味付けのものが多いのですが、浙江省では新鮮な素材の持ち味活かすため、塩味でさっぱりとした味付けが特徴で、盛り付けの美しさも含めて日本と似ています。
2003年に「お茶紀行」と題して州都である杭州へ、2004年は日本調理科学会九州支部主催の「浙江省の食文化を訪ねて」というテーマで杭州・金華・紹興を訪ね、市場や工場の見学、数々の名物料理を通してこの地の食文化の一端に触れることが出来ました。
浙江省の料理は四川や広東、北京料理などに比べるとイメージがわきにくいかと思うのですが、日本でもおなじみの魅力的な食材、料理はたくさんあります。
少しずつ紹介していきます。