モンゴルの食文化7(盛り付けの工夫)

 モンゴルでは食材が限られていて単調な食事が続きましたが、注意してみるとその単調さの中にもちょっとした心配りがみられます。食材が限られているからこそ、盛り付けで目新しさを出す、そんな工夫を垣間見たのがきゅうりでした。モンゴルでは生野菜は日常的に食卓に上るものではないようで、6日間滞在中出た生野菜はきゅうりとトマトだけですが、これとて、ツーリストだからこそ出されたものなのかもしれません。

 昼食の主菜は羊肉の醤油煮に野菜のピクルスとゴッチン飯の付け合わせ。それにきゅうりのサラダと毎度おなじみフルーツミックス、クリームスープ、コーヒー。

 びっくりしたのはきゅうりが日本のワサビ受けのようにカットされていたことです。この切り方はこの後何度か登場するので、モンゴルではきゅうりの切り方として一般的なのかもしれません。

 夕食の主菜はマトンを使った塩味の肉じゃがみたいなものに茶葉を炒めたものが添えられ、それにきゅうりと固いパン。夕食としては、ちょっとねーという気がしないでもありませんが、斜め薄切りにしたきゅうりがまるで花びらのようにきれいに並べられているのを見ると(これ、結構手間をとるはずです)微笑ましさを感じてしまいます。