切り干し大根

 大根を切って乾燥させた「切り干し大根」は日もちがよく、調理の際切る手間もないので、使いやすい食材です。切って干すだけですから簡単に作れます。5ミリ角くらいの細切りにして重ならないようザルに広げて天日で2~3日(もう少しかかることもあります)干したら出来上がり。輪切り、いちょう切り、半月切り、1センチ角の棒状など切り方を変えても楽しめます。3段くらいの干し網があると一度にたくさん干せる上、風で飛ぶ心配もなく、虫やカラスからも守ることが出来ます。干し網は大根だけでなく、キノコや鷹の爪、白菜、魚等を干すときにも重宝します。

 乾物なので調理の際はさっと洗ってから水で戻しますが、長時間水に漬けると旨味が流出するので、戻し時間は生で用いる場合は10分、加熱する場合は5分程度です。見かけはとても地味ですが乾燥させることで甘みが増し、うま味と栄養価が凝縮し、生の大根よりよほど魅力があります。旬のこの時期に作ってみませんか。

 退院した時、生鮮食料品のストックはなく、切り干し大根と干し椎茸が助けになりました。重宝な乾物ですから常備しておくとよいですね。刻み昆布、高野豆腐も我が家の常備食品です。

 

 病院では、切り干し大根の料理は、全部で9回、内訳は煮物5回、サラダ・酢の物各2回でした。

 

切り干し大根の定番料理といえば煮物です。

 煮物5回はすべて朝食で出ましたが、A・B病院のものを1回ずつ選びました。A病院の煮物(上)は、5種類の材料(人参、椎茸、平天、切り干し大根、きぬさや)、B病院の(下)は3種類、共通しているのは人参と平天です。栄養や色彩のバランスを考えての組み合わせです。

 

 和風煮物のイメージが強い食材ですが、ポン酢・マヨネーズ味どちらも相性はよく、独特の歯ごたえと凝縮した旨味はサラダにうってつけです。

 ツナときゅうり、ゴマ入りの切り干し大根サラダです。

カレイの竜田揚げは、小骨一つなく安心して食べました。前にも書きましたが、小骨の心配なく食べられる魚料理は病院ならではです。

 ツナ、人参、貝割菜入りの切り干し大根サラダです。

 主菜はサバのみそ焼き。B病院では付け合わせに5回ヤングコーンが出ました。私はほとんど使うことがないので5回の使用頻度は高い気がします。

 ワンタンスープはワンタンの皮と生椎茸だけですが、皮の触感が何とも言えず、わざわざワンタンにしなくてもこれで良しという感じでした。

 

 切り干し大根入りの酢の物はすでに、魚のピカタとお好み焼きの時の副菜として登場していますのでカットします。

 昨日、NHKのあさイチの番組「いま給食技がすごい」の中で、切り干し大根入りのビビンバが子供たちに好評なのだと紹介されていました。台湾の家庭料理、切り干し大根入りのオムレツも有名です。

切り干し大根はもっと見直されてよい食材、これから大根を買いに行き、切り干し大根を作ろうという気になりました。