フランスの食文化1(プロローグ)

            

 フランス料理の原型はイタリア料理ですが、今や世界三大料理の一つとして誰もが認める西洋料理の代表格に位置づけられています。

 国賓をもてなす宮中晩さん会のメニューも基本はフレンチで、格式ある西洋料理はフランス料理というイメージが私の中にあります。

 そんなフランス料理の登場ですが、なかなか取り上げる気にならなかったのは、フランスへ行ったのは3回だけで、そのうち2回はヨーロッパ旅行中ちょっと寄った程度、もう1回は南仏中心ということで、いわゆるフランス料理らしいものに触れていないのではないかという気持ちがあったためです。

 1回目は1986年の「南欧食品事情視察」、スペインとポルトガルがメインで、フランスとベルギー観光がおまけ程度についていました。

 2回目は1988年の「スコットランド・南仏食品事情視察」、この時はスコットランドと南仏が中心ですが、パリにも寄りました。

 3回目は2013年(定年退職後)の「ヨーロッパ4か国夢のゴールデン8日間」、4か国といってもドイツ、スイス、フランス、イギリスを駆け足で廻っただけで、フランスへ行ったと言えるかどうかといった感じです。

 そんなわけで、ここではフランスでのささやかな食体験とそれに関連して感じたことを簡単に紹介するにとどめますが、フランス料理の一端でも垣間見ることが出来れば幸いです。