中国浙江省の食13(エピローグ)

 浙江省が、中国のどのあたりにありどんな都市があるのか、気候についても十分な知識はなく、食に関しても白紙のような状態で訪れたのが20年前。在職中の多忙さも手伝い20年間イラスト記録はしまい込んだままになっており、浙江省の料理がどんなものだったのかほとんど思い浮かべることが出来ない状態でした。

 ところが今回浙江省で出会った料理や食品を見ていると、この地がいかに自然の恵みにあふれているかということに気づかされました。東シナ海に接しているおかげで豊富な海産物が獲れ、河川や湖からは淡水魚や川エビなどが獲れ、温暖な気候は豊かな農産物を提供するなど、とにかく食材の宝庫!温暖な気候も相まって素材の味を生かした料理が発展する要素が揃っていることを実感しました。

 浙江省を代表する産物、龍井茶金華豚紹興酒いずれも本場で見学して味わうことが出来たのは、食の仕事に携わっていたからこそと思うとともに、昨今の国際情勢を見ていると中国への旅はハードルが高くなったなあと感じる昨今です。

 

 次回から、食材に恵まれた浙江省とは対極にあるようなモンゴルの食に目を向けてみたいと思います。