イタリア料理5-ショートパスタ(ペンネ、トリテリーニ)-

 これも一皿にペンネとトリテリーニ。

 ペンネは筒状でペン先のように斜めに切られた形をしており、表面に筋が入ってソースが絡みやすいペンネ・リガーテと呼ばれるものは日本でもおなじみ。

 トリテリーネは薄く伸ばした正方形の生地に 詰物をして、それを三角形に折り、両端を合わせてリング状にした小ぶりのパスタですが、イラストはなぜか四角に描いています。

 「スカロッピーネ」は、日本ではあまり聞きなれしない料理ですが、8日間で3回出ているところからみてもかなりポピュラーな肉料理のようです。薄くスライスした肉に小麦粉をまぶしてソテーしたもので、肉のムニエル版といった感じです。これまで出てきた「ミラノ風カツレツ」「サルティンボッカ」も薄切り肉をフライパンで焼くという共通点があり、どれも家庭で作りやすい肉料理です。

 

 次は健康志向のメニューです。

  パスタは「ペンネラディッキオ」、当時はトレビス(フランス語)とラディッキオ(イタリア語)が同じものだと知りませんでした。

 ここでも肉料理は「スカロッピーネ」です。ゆで野菜は、イタリアに限らずヨーロッパは全体に茹ですぎの傾向があり、「べちょべちょでまずい」なんて書いていますがこれ日本人の感覚なんですかねえ。

「ズッパイングレーゼ」はリキュール入りのシロップをたっぷりしみこませたスポンジ生地とカスタードクリームを交互に重ねたお菓子で(チョコクリームが入ることもあります)、ティラミスの原型といわれています。ティラミスはコーヒーやココア、クリームチーズで仕上げたお菓子で少し大人向けの感じがし、味や使う材料は違うのですが、クリームを層にしながら重ねていく点は同じです。

​​ ところで、ティラミスの語はtira(引き上げる)+mi(私)+su(上へ)というわけで「私を元気づけて」という意味ですが、ティラミスがブームになったころ(ブームの火付け役は『hanako』という雑誌の特集でした)、ある本に「私を天国に連れて行って」と書かれていて、直訳すればそうかもしれないのですがびっくりしたことがあります。

「ズッパイングレーゼ」の写真にはフルーツが入っているのが多く、カスタードスポンジケーキ、フルーツなどを器のなかで層状に重ねたイギリスの「トライフル」を思いおこします。

 今やコンビニやファミレスでも手軽に入手できるようになったティラミスですが、インスタ映えの点からはズッパイングレーゼの方に軍配が上がりそうな気がします。