フランスの食文化16(賛助出演、ベルギー1)

 ベルギーには2回行きましたが、いずれもパリからの帰りに寄ったもので滞在はせいぜい1~1.5日です。

 ベルギーの料理はフランスの食文化に影響を受けているといわれますが、確かにこの時の昼食もフランス料理の延長線上にあります。

 違いといえば、フランスだと飲み物はワインですが、ベルギーは土地柄、良質なぶどうを収穫することができず、そのため、ワインではなくビールが発達したのだそうで、2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録されています。個性豊かな様々なビールがあり、この時注文したのは黒ビールでした。

 ランプステーキについて少し補足を。「ランプ」というのは牛のお尻部分にかけての赤身の部位で、赤身でありながら旨味が強く肉質が柔らかいのが特徴で、主にステーキや焼き肉に使用されます。肉食文化ではない日本では肉を部位別に使い分けることは少ないので、注文した時、「ランプ」という部位のステーキではなく「ラム肉」のステーキと思い込んでいたのです。出てきた料理はビーフステーキなので、「違う違う、注文したのはラムステーキ」(私達)、「ランプステーキです」(レストラン側)といったやり取りが続き、食い違いに気づいたのはしばらくしてからでした。

 カエルのにんにく入りクリームソース。カエルの肉は鶏ささみと似ていて形が残っていなければ抵抗はないのですが、姿が残っているとちょっと勇気が必要です。