トルコの食文化14(エピローグ)

 旅行中食べたトルコの料理、当時の私の体調(食当たり)や好みのせいもありますが、正直言って「わーおいしそう!」と食指が動きそうなものはあまりなかったように記憶しています(トルコの人に怒られそうですが)。

 それなのになぜ、フランス料理や中国料理と肩を並べ世界三大料理の一つに数えられているのだろうか。基準は何なのだろうかと不思議に思い調べてみました。

 世界三大料理というと、世界で最も美味しい料理のことだと思いがちですが、そうではなく世界中に「影響を与えた」料理ということのようです。3つの国に共通しているのはいずれも宮廷料理として発展したものが、一般庶民の間に浸透し、他の国々にも広まっていったという点です。

 とりわけ、西洋と東洋の中間に位置するトルコは、両方の食文化を取り入れたり拡散したりという点で、その影響は大きいはずです。

 しかし、フランス・中国料理については代表的な食材や料理をたくさん思い浮かべることが出来るのに、トルコ料理は、シシケバブドルマキョフテ、ヨーグルト、トルココーヒー、チャイくらいしか浮かばないのは、たまたま日本に浸透していないか私が知らないだけなのかもしれません。

 というわけで、「トルコの食文化」の締めくくりは何ともお粗末なものになり、私にとってのトルコ旅行は「食べ物」よりは「観光」の方が断然比重が大でした。

 

 次回から中国の福建省の料理です。