トルコの食文化7(ドルマ、アタチュルク廟)

 エスキシュヒルからトルコの首都アンカラへ移動。これまでのルート(イスタンブールからブルサ、エスキシュヒルアンカラ)を地図で見ると下記のようになります。

    

 まず訪れたのは、首都アンカラでは外せない観光名所「アタチュルク廟」。トルコ共和国初代大統領のムスタファ・ケマル・アタテュルク墓所はトルコ建国の父と称えられるだけあって、現代トルコ建築の傑作と称されるほど立派なものでした。

 廟を守っている憲兵の交代式は1時間に1回行われるそうですが、イギリスをはじめヨーロッパの衛兵に共通の直立不動で微動だにしない憲兵の姿はまるで人形を見ているようでした。

 衛兵といえば、1990年に東南アジアを旅した時、衛兵がけだるそうにだらーんとしていた姿を見て「この暑さではしょうがないよね」と囁きあったのを思い出します。

 アンカラでいただいた昼食にはトルコの名物料理「ドルマ」、それにキョフテも出ました。

 ドルマは、トルコ語で「詰められたもの」を意味する言葉で、米、玉葱、挽肉、香味野菜などの具材をキャベツの葉やブドウの葉で包んだり、中をくりぬいた茄子、パプリカ、ズッキーニ、カボチャなどに詰めて作るトルコの伝統的な家庭料理です。

 私は、ドルマというのはピーマンの肉詰めみたいなものと思っていたのですが、材料や形、味付けの異なる様々なドルマがあるようです。

 ドルマオスマン帝国領土の拡大によって、ヨーロッパ、中東、南アフリカ、ロシア等の国々へも伝わりましたが、葡萄の葉よりもキャベツの葉のドルマがよく作られるようになり、それがロールキャベツになったと考えられています。

 現在、ロールキャベツは世界中で愛されており、日本でも洋食の定番みたいな扱いですが、その起源がトルコのドルマにあったなんて親しみを感じます。