中国雲南省9(昆明)

 雲南2日目、自由市場や西山竜門石窟を見学した後の昼食が心なしか10年前に比べて手の込んだ料理に思えるのは「昆明飲食服務学校」(日本の調理師学校に相当)の先生方との懇談会食だったせいかもしれません。

 雲南省ならではの食材や料理が並びました。

 雲南省は糯米文化、豚の腸に詰めたり、蓮の葉に包んで蒸すなど主食以外にも使われています。

 雲南ハムと冬瓜の料理は、浙江省の金華ハムと冬瓜を組み合わせた料理ととてもよく似ています。参考までに浙江省の金華ハム宴で出た料理のイラストを再渇します。

 

 「汽鍋鶏」は、鶏肉を薬膳材料と一緒に「汽鍋」に入れて蒸しあげた雲南省の伝統的なスープ料理で、西双版納でも出ました。

 汽鍋は真ん中に空洞のある鍋で、同じ直径位の鍋に水をたっぷり入れて、汽鍋をその上に載せて蒸します。具材に水を入れず、沸騰したお湯の水蒸気でじっくり具材に染み込んだ濃厚なスープです。

 橋渡りビーフンが作られたエピソードも面白く、思わず書き留めました。科挙試験に励む夫に料理が冷めないよう工夫した愛情料理なのだとか。

 料理誕生の秘話には家族への愛情からというのが多いのかもしれません。

 「酒飲みの息子の健康を案じて母親がマッコリの中に薬草を入れたのが始まり」という韓国の母酒を思い出しました。