中国雲南省1(プロローグ)

 雲南省は中国南西部に位置し亜熱帯の気候で、ベトナムラオスミャンマーと国境を接しています。面積は約39万平方㎞、日本が約38万平方㎞ですからほぼ同程度です。

 中国は人口の9割以上を占める漢民族と55の少数民族からなる多民族国家ですが、中でも雲南省少数民族が多く(25の少数民族が居住しています)多様な文化をもつ地域です。

 雲南というと、虫や、きのこのイメージが強いのですが、南方特有の様々な食材を使った地方料理、隣接する四川系の料理、それに少数民族の料理が融合した独特の食文化を持つ地域といえます。

 中国の観光地としては日本ではあまりなじみのない地域ですが、2度の訪問で、稲作やお茶、発酵食品など日本の食文化の源流を見るような思いがして興味深い地でした。

 1回目は約30年前、まだ手付かずの秘境で桃源郷といった感じの頃で、2回目は20年前です。

 今回は、30年前と20年前、別々の報告になります。