スペイン料理1

                                         

 スペイン人は1日に5回食事をとり、シェスタ(休憩+昼寝)の習慣があることはよく知られています。シェスタの習慣は日本人の感覚で考えると生産性が低いと感じるのですが、日照時間が長く(夜9時過ぎても明るいのです)、活動可能時間が長いスペインでは、暑さのピークがくる昼過ぎに活動することは非効率的であり(食後は眠くなりますし)、リフレッシュのためにも長めの休憩を取るのは理にかなっていて決して怠けているわけではないのだと思います。

 現在は、地域差はあるもののこの伝統的習慣はなくなりつつあるようですが、長い間続いてきたこの習慣を簡単に変えることが出来るかどうか疑問です。

 日本では、2014年に厚労省が発表した「健康づくりのための睡眠指針2014」の中に「午後の早い時刻に30 分以内の短い昼寝をすることが、眠気による作業能率の改善に効果的」と記載されています。以前テレビで短い昼寝(というより仮眠)をとりいれた職場や学校が紹介されていましたが、決められた時間内にすぐ眠れるのかしらと半信半疑で見ていました。いろいろな意味で日本では定着しにくいだろうなという気がします。

 一日に5回の食事と書きましたが、昼食は14時頃、夕食は21時以降と食事の時間が遅いため、午前中と午後に摂る軽食も加えるからです。夕方6~8時頃バール(喫茶店兼酒場)でワインとともにタパスをつまみおしゃべりに花を咲かせる人々で賑わっていました。バールのはしごをする人も多いそうです。

 タパスはオードブルとも酒の肴ともいえる軽食で沢山の種類が並べられていました。

 

 バールで摂ったスペイン最初の夕食がこれです。

 南欧(スペイン、ポルトガル、イタリア、南仏等)はタコやイカ、貝など日本でもなじみの魚が多いのが特徴で、私たちがバールで選んだ料理もほとんどが魚介類で、食材そのものの味を賞味するという感じのシンプルなもので、自分でも簡単に作れそうなものが多かったです。

 「うなぎの稚魚」の外観は白魚みたいでしたが、コリっとした食感で、うなぎは赤ちゃんでも骨がしっかりしているのだなあと妙な感慨を覚えました。