フランスやドイツ同様、イタリアでも料理にワインは欠かせません。イタリアのワイン産地はトスカーナ州です。そしてイタリアワインの顔といえばキャンティ。そんなわけで、州都フィレンチェで訪れたのがブドウ農家「キャンティワインの里」。何と220haの畑に50haのブドウ畑と20haのオリーブ畑を有し、イノシシも育てているとかでイノシシの子供の姿も見えるようなところでワインについて様々な説明を受けました。
見学後いただいた料理は、ワインのつまみみたいなものでした。2回に分けて紹介します。
飲み物はトスカーナ州で作られる「キャンティ・クラシコ」という高品質のワイン3種類が出ました。
生ハムは豚の腿肉を塩漬けしてから乾燥・熟成させて作られ、普通のハムと異なり加熱しないため生ハムと呼ばれています。熟成期間中(1~3年)にパルマハム特有の風味が生じ、見学した生ハム工房の貯蔵室に吊り下げられた生ハムのにおいは結構強烈でした。定められた検査を経て合格したもののみが刻印を押されて出荷されるとのことでした。
「パルマ生ハム」は「ハモン・セラーノ(スペイン)」、「金華ハム(中国)」と並ぶ世界三大生ハムの一つなのです。「ハモン・セラーノ」と「金華ハム」についてはスペイン、中国のところで登場させます。
生ハムの横の皿に盛られているのは、「ボローニャソーセージ」です。豚ミンチに塩・コショウなどの調味料、賽の目に切った脂身を混ぜて牛の腸に詰めボイルしたもので、ピスタチオやパプリカなどを入れることもあります。薄いピンク色をしているのが特徴で、名前は知らなくても食べたことのある人は多いと思います。
ソーセージは魚肉を動物の腸などに詰めたもので、腸の種類によってウインナー(羊の腸)、フランクフルト(豚の腸)、ボロニアソーセージ(牛の腸)に分けられますが、現在は腸の代わりに人工のケーシングに詰められるものが多く、ケーシングの太さによって呼び名が区別され、ケーシングの直径が20mm未満ものは「ウインナー」、20~36mmは「フランクフルト」、36mm以上のものは「ボローニャソーセージ」と定められています。
「パンツァネッラ」はかたくなったパンを水に浸して、野菜と和えたトスカーナ地方で食べられるサラダです。塩やバターを使わないトスカーナのパンは作った次の日には固くなるため、それを再利用しておいしく食べるために考えられた料理だそうです。クルトンのようにカリカリと香ばしく焼いてサラダに入れるのは知っていますが、、、食べられるものを無駄にしたくない、もったいない精神はいずこも同じですね。
サラミソーセージはソーセージを乾燥させたイタリア発祥のドライソーセージです。
「ブルスケッタ」はガーリックトーストのことで、これもイタリア発祥。トーストしたパンにガーリックを塗りオリーブ油を垂らしてトマト、サーモン、チーズ、アボカド、生ハムなどの具材をトッピングして食べるのが一般的で、おつまみや前菜として用いられます。カナッペみたいなものですね。
まだまだ続きますが、イタリア発祥の魅力的な食品や料理にイタリア料理の底力みたいなものを感じます。