正月料理への思い

数十年間にわたり、お正月は重箱4箱分のお節料理を作って実家に持参し、息子家族も一緒に過ごすのが慣わしになっていました。

中々私の料理を認めてくれない母でしたが、お節料理だけは別格でした。長い間続けられた原動力ば母の喜ぶ顔見たざにあったような気がしてなりません。母との料理の思い出は別の日に譲りたいと思います。

今年は思いがけず病院で年を越すことになり、文字通り゙上げ膳据え膳゙のお正月になりました。

病院でも行事食としてお節料理は出ると聞いていたのですが、せいぜい1日だけで、それもおしるし程度のものだろうと思っていました。

一日目の朝食を目にしてびっくり仰天!

結局、3日間の朝・昼・夕食の中に、定番のお節料理に加え慶事の料理がうまく組み合わされていてあっぱれとしか言いようのない正月料理になっていました。

ブログを見た方から様々な声が寄せられました。「こんな食事なら病院食も楽しめますね」「病院食の概念が変わりました」のほか「父のホームの食事がこんなだったらどんなに楽しかろう」と家族に思いを馳せる方、中には「個室だから特別メニューじゃないの?」と不審がる方、はては「私も入院したい」と言う方も、、、

あとで知ったことですが、3日目の朝食時に添えられた「ダルマさん」の折り紙は、顔の表情が一つずつ違っていたそうで、゙仕事゙を越えた心意気が感じられます。

心を込めてこの任にあたって下さった方々には感謝の念でいっぱいです。

病院ゆえに叶わなかった「雑煮」と「刺身」は退院後のお楽しみということにしてリハビリに精を出したいと思います。