チェコ・ポーランドの旅3(プラハ城)

 2日目の見学は、リディチェ村とテレジンの予定だったのですが、翌日に予定されていたプラハ城に急遽変更されました。実は、翌日NATOの式典がプラハ城で行われ、周辺が夕方まで閉鎖されることになったためです。

 4年前は、NATOの式典と聞いても遠い別の世界のことといった認識で心は騒がなかったのですが、今は敏感に反応してしまいます。この4年の間に、NATO東京事務所設置の話(フランスの反対により先送りされることになりましたが)も出てくるくらい防衛環境が大きく様変わりしました。

 プラハといえば、2009年に当時のオバマ米大統領核廃絶へ具体的な目標を示した「プラハ演説」を思い出します。この演説と「核なき世界」に向けた国際社会への働きかけが評価され、ノーベル平和賞を受賞したことがウソのような、「核」使用が現実味を帯び予断を許さない状況が日々伝えられる昨今で、「プラハ演説」の中で高らかに語られていた内容が空しく響き、あれは幻だったのだろうかと何とも暗澹たる気持ちにさせられます。

 

 さて、チェコの首都プラハは美しい建物で埋め尽くされた、中世の街並みを残す街で世界遺産にも登録されています。

 中でも、プラハ城は「世界で最も古く大きい城」としてギネスブックにも登録されている城で、内部には教会や宮殿、黄金の小道、庭園のほか、中世の趣が残る街並みが広がるエリアもあり、見るもの、聞くもの「ワーすごい!」と驚きの連続で、結局何が心に残ったのか挙げることが出来ない程です。聖ヴィート教会のミュシャのステンドグラスに感動された方、教会の美しいステンドグラスから差し込んだ光に敬虔な気持ちにさせられた方、「美しき期待とおりの街並みを雨に濡れてる石畳歩く」と歌われた方等その感じ方は様々です。

 プラハの街並みを一望した後、バスで1時間北上して到着したテレジンで昼食をとりました。

 ヨーロッパでは概して食事の量は多いのですが、これもその一つ。大きなトンカツが2枚、4つ割りくらいのジャガイモ15個(ジャガイモ約4個分に相当)!

 食事中雪がちらつくほど寒い日でした。極寒の中を薄い労働着で強制労働させられたユダヤ人の苦しみを少しでも体感するには寒い時期に行くという野村先生の真意がとてもよくわかります。

 午後の見学場所テレジンと小要塞は次回に譲ります。