イングリッシュ・ブレックファースト1

                  イギリス

 まずいことで有名なイギリスの食事の中で、朝食だけは例外といわれます。

 内容はアメリカン・ブレックファーストですが、朝食に誇りを持っているイギリスに敬意を表して、イングリッシュ・ブレックファーストとして紹介します。

 1988年「スコットランド・南仏食品事情視察」で食した朝食の一部を紹介します。

 まずはイングランドから。

 左上のイラストは、エジンバラ~ロンドン間の寝台列車で早朝(6時)サービスされたティーです。ノック音にすぐドアを開けてよいかどうかためらいましたが、黒人男性の笑顔とともにサービスされたティーに、さすがイギリス!と思ったものです。

 イギリスでは紅茶は嗜好品というより日常的な飲み物で、1日に何度も飲み、ティータイムに名前が付いているくらいです。

 今回の紅茶は「アーリーモーニングティー」です。

 このティーが始まったのは19世紀頃で、上流階級の人々がメイドにベッドまで運ばせたことから始まった習慣だとか。

 そういえば、以前NHKで放映された「ダウントンアビー」という貴族の館が舞台のドラマの中にアーリーモーニングティーのシーンがありました。なんとも優雅な!と思ったものです。この習慣、列車の中でも、形を変えて受け継がれているのですね。

 ロンドンのホテルでは典型的なイングランド・ブレックファーストが提供されました。目玉焼き、ベーコン、ソーセージ、トマト、マッシュルームがワンプレートで供されます。日本であればトマトは生ですが、全ての食材が加熱されていました。