フランスの食文化12(パリの1日)

 1日だけのパリ観光は午前中がオルセー美術館、午後はフォンテンブロー城、夜はモンマルトルにあるシャンソン酒場へと繰り出しパリを満喫したはずでした・・・・・

 フォンテンブロー城での日本人用ガイドさんは「いらっしゃいませでございます」調の日本語を使う若いガイドさんで、話がなかなか理解できず、それでも珍妙な日本語を何とか理解しようと耳を傾け、時には「あゝ、それなら楕円形のことね」と逆に日本語を教えてあげる人もいましたが、残念ながら私は「ナポレオンがお元気をしました」にいたってギブアップしました。

 また、夕食後「ラパン・アジル」へシャンソンを聞きに行ったのですが,Tさんがこっくりこっくりされ始め、失礼になるというのでこれからという時間なのに退席するという残念な思いもしました。

 夕食は川上のぶ先生の紹介というレストラン。川上先生は1959年、50歳にして単身フランスへ渡って料理修業され、帰国後ホテル・オークラで勤務され自宅でも料理を教えられた料理研究家です。今は料理研究家という肩書はメジャーですが、川上先生は草分け的な存在で第一人者といってもよく、たくさんの著書が残されています。

 2023年3月26日に「スプーンが突き刺さったプディング」の関連で紹介しましたが、今回は料理の内容紹介です。

 フランス食材で有名なエスカルゴはプロバンス風(トマト、にんにく、オリーブ油、ハーブ類を使う)に調理されていました。カタツムリもこんな風に調理して盛りつけられると、高級料理に変身!

 メインディッシュは仔牛の頭を料理したもの。日本では仔牛そのものが少ない上、頭や脳みそがついているのですから特別感があります。

 スフレーやチュイールもいかにもフランスといった感じのデザートです。

 一番違和感があったのはナイフが突き刺されたバターで、これについてはすでに記載済みです。