チェコ・ポーランドの旅12(聖マリア聖堂、織物会館等)

 クラクフの中央広場に「ポーランドで最も美しい教会」と評される聖マリア教会があります。ゴシック様式の教会で、ちょうど祭壇が修復中だったため全体像を見ることはできなかったのですが、内部に足を踏み入れた瞬間、その色彩や精微な彫刻などその芸術性に息をのみました。初めて海外旅行した時、スペインの古い教会で感じたのと同じ感動でした。

 聖マリア教会の2つの高い塔の上からは、毎時間ごとにトランペットの時報が演奏されます。ホテルが近かったため、何度かこの音を聞きました。トランペットの音は演奏中に中断されますが、これは13世紀に、モンゴルの襲来を告げる警笛を鳴らしている途中でラッパ兵が敵の矢で喉を射られ死んだことに由来するそうです。

 それにしても14世紀から現在に至るまで、機械ではなく人間の手で休みなく続けられていることに、ポーランド人の「形に残して後世に伝える」精神を見る思いがします。

 現在は、ラッパを吹く人は消防団員で24時間勤務だそうです。

 織物会館は、昔、この場所で布地の取引が行われていたためつけられた名前で、クラクフ旧市街の中心の中央市場広場の中にあり、長さが100メートルもあるルネッサンス様式の細長い大きな建物です。

 1階には伝統的な手工芸品が立ち並ぶお土産物屋さんがずらりと並んでいます。

 見る分には楽しいけれど、あまりほしいものはなかったです。

 昼食は、おいしいポーランド料理が味わえることで有名な「ヤレマ」でとりました。「ジュレック」というのはライムギを発酵させた酸味のあるポーランドの代表的なスープです。「ジュレック」にはロシアのボルシチのような赤カブを使ったものもあります。ジャガイモがたくさん入っていました。

 日本の2倍はありそうなジャンボなロールキャベツ、実は現地の人にはこれが2本付くのだとか。