イギリス8(ハギス)

 エジンバラで、スコットランドショーを鑑賞しながらいただいた料理です。

 ローストビーフ、野菜スープ(大麦入り)、アップルパイ、ハギス等イギリスを象徴するような料理が出ました。

「ハギス」は羊の内臓(心臓、肝臓、肺など)のミンチをオート麦や刻んだ玉ねぎ、牛脂、ハーブなどとともに羊の胃袋に詰めて茹でたスコットランドの伝統料理でスコッチウイスキーに合うといわれています。

 料理の作り方を見ても出された料理を見ても食指が動く人は少ないのではないかと思います。

 フランスのシラク大統領が、イギリス料理のまずさの例としてハギスを指し「あれほど酷い料理を食べるような人間を信用することはできない」といって物議をかもしたのは有名な話です。これに関して、当時の外相は「ハギスに関してならごもっとも」と受け入れたそうで、自国でも評価はいろいろということなのでしょうね。

 また、ジョークではあれ、G8でアメリカのブッシュ大統領(息子)は「ハギスが出ないことを祈る」と言ったとか。

 私は「おいしい」「まずい」を超えて「なんでこんなものを食べるのだろう」というのが正直な感想でした。

 ハギスのイラストは何ともみすぼらしいのですが、胃袋に詰めた状態のものを切って取り出すという、セレモニーのようなことを経て中身だけ皿に移したためです。

 このショーには、いろいろな国からの観光客がたくさんいて、その国の代表的な音楽が奏でられると立ち上がって歌うのですが、日本はどんな曲が流れるのだろうと思っていたら、「すき焼きソング」(上を向いて歩こう)が演奏され、歌詞を完全に覚えている人は少なくみんなしどろもどろで歌いました。

 バグパイプ入りのスコットランド民謡とダンスが続く中、Tさんが突如ハンカチを振り回しながら舞台で即興の踊りを披露され、満場拍手喝采で盛り上がったシーンは今でもしっかりと脳裏に焼き付いています。