弁当4

               アメリカ(1991年)

              

 米国研修旅行の学生を引率したとき、ピクニック用にバスに積み込んだ料理を現地で皿に盛った弁当です。

 フライドチキン、ポテトチップス、コカ・コーラ、オレンジといったアメリカを象徴するような内容です。

 プランテーションでは昔の家の家具や台所を見学したのですが、季節によって食堂の場所を変えることができるほど広々としていて、日本の家は広さの点ではまるで奴隷小屋みたいとささやき合ったものです。

 日本は今でこそ「寝食分離」は当たり前ですが、私の幼少期、昼は食堂(ちゃぶ台を出して)、夜は寝室(布団を敷いて)の家が多かったように思います。住宅事情もさることながら、「畳」文化ならではの「基本スタイル」だったのかもしれません。畳文化あってこその着物や日本料理と、つい思ってしまいます。

 広大な国の広い家屋の中では、チマチマとした幕の内弁当も茶懐石料理も似合わないような気がするのですが独断でしょうか。