トルコのチャイは2段式ポット(チャイダンルック)で淹れ、小ぶりの細長いグラス(チャイダルバック)で飲みます。
写真はトルコで購入したポットと2種類のグラスです。
小さなグラスなので、出す方もいただく方も気が置けず、買い物をした市場やデパート等いたるところで気さくにふるまわれました。
2段重ねになった下段のポットに水、上段のポットに茶葉を入れて加熱し、下段のポットの水が沸騰したら、上段のポットに熱湯を注ぎ数分間おいて茶こしを通してグラスに濾します。
濃ければ下段の湯で薄め、また下段のポットの上に載せることで保温効果もあるというる合理的な方法で、ロシアのサモワールとよく似ています。
サモワールはロシア特有の喫茶用湯沸かし器で、ポットの中央にある鉄製の筒に木炭や薪などの燃料を入れ、筒の周囲の水が温められる仕組みです。
湯はサモワールの外側についているコックをひねって出します。濃いめに淹れた紅茶は湯を注いで薄めたり、ポットを筒の上で保温したりなど両者は湯の沸かし方が異なるだけで原理は一緒です。
ウクライナとロシアの仲介役として最近脚光を浴びているトルコ。かつては国境を接していたロシアとは、度重なる戦火を交え敵対関係にありましたが、隣同士というのは好き嫌いや敵味方を超えて受け入れるものらしく紅茶の淹れ方、飲み方にも通ったものがあります。イランやアフガニスタン等も同様の淹れ方をします。
なお砂糖をたっぷり入れるのがトルコのチャイ。甘ったるいです。ロシアの紅茶はジャムがつきものです。
日本でロシアンティーといえばジャム入りの紅茶をさしますが、ジャムを食べて紅茶を飲むのが一般的とのことです。